フランケンワイン

ヴュルツブルクはフランケンワインのふるさと。

16世紀には「ヴュルツブルクのシュタイン丘(中央駅後方の斜面の丘のこと)では最高のブドウが栽培される」と称えられるほど、ヴュルツブルクでは昔からブドウ栽培&ワイン製造が盛んでした。かのゲーテも1806年に夫人に「ヴュルツブルクのワインを送って下さい」と手紙を出すくらいです。

フランケンワインは大部分が白ワインで辛口です。またボックスボイテルという独特のボトルも特徴の一つ。ヴュルツブルクでは市内に3大ワイナリー(ビュルガーシュピタール、ユリウスシュピタール、バイエルン州立ホーフケラー)があります。

さて、ワインを購入となると、日本と違い、ラベルにはなんやかんやかかれていて、ぱっと見た目にはわかりにくいのがドイツワインです。そこで以下にビュルガーシュピタールのラベルを例に簡単な解説を記しました。あとは「自分の感を信じて」自分に合うフランケンワインを探して下さい。

フランケンワインのラベル

@ ワイン醸造元名

ワインを作った醸造元の名前です。名前の下のマークはビュルガーシュピタールのマークです。

A 受賞のマーク

このマークがあるものは、このワインが賞を受賞したことを示します。この場合は金メダル(フランケンワインメダルコンクール)をもらっています。他の種類(例えば銀メダル等)もあります。すべてのワインについているわけではありません。受賞したワインはいわば「お墨付き」なので選ぶ際におおいに参考になると思います。

B ブドウが収穫された年

ブドウが収穫された年を示します。年によっていわゆる「あたり」の年があります。またそのワインの熟成度(つまり飲み頃)もここからわかります。でも、そこまで気にする必要はないと思います。だってそんなに選択できないので(3年分くらいしかあまり在庫がない)。

C 作られた場所

そのワインに使われたブドウが作られた場所です。当然のことながら場所によって土壌、日照時間などが違うのでワインの品質も場所によって変わります。でもね、よっぽどのツウじゃない限り気にしなくていいと思います。ヴュルツブルクの3大ケラーで見かける場所は以下。ヴュルツブルク、いやフランケンワインで最も有名なのが、中央駅の後方に広がるStein(Stein-Harfe)です。

太字はGroße Gewächse(下参照)の畑のある丘
都市の名前
(erを除くと元の都市名)
丘の名前
WürzburgerStein
Stein-Harfe
Pfaffenberg
Abtsleite
Innere Leiste
Schloßberg
RandersackererTeufelskeller
Pfülben
Marsberg
Lämmerberg
GössenheimerHomberg
IphöferJulius-Echer-Berg
Kronsberg
Domherr
AbtswinderAlternberg
EscherndorferLump
RödelseerKüchenmeister
DettelbacherBerg-Rondell
BürgstadterMainhölle
BürgstadterMainhölle
Centgrafenberg
VolkacherKarthäuser
ThüngersheimerJohannisberg
Scharlachberg
HörsteinerAbtsberg
DorfprozeltenerPredigtstuhl
GroßheubacherBischofsberg
KreuzwertheimerKaffelstein
HandthalerStollberg
IppesheimerHerrschaftsberg
HammelburgerTrautestal
MarktheidenfelderKruzberg
MichelauerVollburg
FrickenhäuserKapellenberg
VeitschöchheimerSonnenshein

ビュルガーシュピタールは大半がWürzburgとRandersacker、バイエルン州立ホーフケラーは様々なところがあります。

D ブドウの種類

ワインの味を決めるもっとも重要な要素の一つがブドウの種類です。フランケンワインで見かけるブドウの種類は以下(味の評価はあくまで一般的なもの。ワインの種類ごとに大きく違ってきます)。

白ワイン用 Silvaner当地方で300年以上(ヴュルツブルクは1665年から)栽培されている。いわばフランケンワインの本家のぶどう。酸味が強く、こくがあり力強い味。
Riesling 芳醇でジューシーな正にドイツのワインとも言うべきぶどう。このブドウ故、ドイツは世界一の白ワインの国としての名声を博している。欠点としては晩生で、収量がまちまちなこと。
Rieslaner SilvanerとRieslingをかけあわせて作られたぶどう。収量がまちまちだが、ワインは素晴らしくいいものができる。
Müller-Thurgau RieslingとMadelein Royalをかけあわせてつくられたぶどう。早生で収量も多い。フランケン地方の畑のおよそ半分を占めている。マスカットの香りとマイルドな味わいが特徴。
Kerner SilvanerとTrollingerをかけあわせて作られたぶどう。マスカットのトーンで鮮やかなこくのある味。
Bacchus SilvanerとRieslingとMüller-Thrgauをかけあわせてつくられたぶどう。収量が多く、こくがありフルーティ。
Scheurebe SilvanerとRieslingをかけあわせて作られたぶどう。晩生で、しっかりとした酸味が特徴。
Weißburgunder Grauer Burgundeの突然変異から生れた品種らしい。赤ワインを想像させる後味。
Grauer Burgunder 赤用のSpätburgundeの突然変異から生れた品種らしい。その由来故、赤ワインを想像させる後味
Mariensteiner  
Ortega  
Traminer  
Muskateller  
Gewürztraminer  
赤ワイン用 Spätburgunderフルーティーで軽めの酸味。こくもある。原産地はBurgundy。
Domina PortuguesierとBule point giesをかけあわせたぶどう。クラシックな赤ワイン。
Dornfelder 最近栽培が認可された新種。人気上昇中。
Frühburgunder  
Portugieser  

E&F 品質等級

ぶどうの収穫方法等によって決められている品質が示されています。フランケンワインに限らず、ドイツではワインの品質はまず、Tafelwein、Qualitätswein bestimmter Anbaugebiete(QbA)、Qualitätswein mit Praedikat(QmP)の3つに、QmPはさらに細かく分類されています。この分類によってワインの値段も味も全く異なります。

Tafelwein
(ターフェルワイン)
いわゆるテーブルワイン。このワインの場合はボトルに収穫した場所は記載されない。生産量が少ないためあまり見かけない。ターフェルワインの中で比較的上質なものはLandwein(ラントワイン)といわれることがある。
Qualitätswein bestimmter Anbaugebiete(QbA)
(上質ワイン)
公認品質検査に合格した品質保証付きワイン。このワインの場合はボトルに収穫した場所は記載されている。ドイツでもっとも生産量が多いワイン。レストラン等で出てくるワインは通常このクラス。
Qualitätswein mit Praedikat(QmP)
(肩書き付き上質ワイン)
Kabinett 一般的な摘み取りの時期に摘み取られた、成熟した果実から造られるワイン。QmPワインの中ではもっとも糖分が少なく辛口だが、上品な味わい。
Spätlese 一般的な摘み取りの時期よりも、1週間程度遅く摘み取られた果実から造られるワイン。フルーティーでこくがあるものが多い。値段と味を考えたときお手頃なワイン。
Auslese 遅摘みのブドウを房ごとに選りすぐって作られるワイン。とてもフルーティーで一般に甘口。特別な時にどうぞ。
Beerenauslese 遅摘みのブドウを粒ごとに選りすぐって作られるワイン。いわゆる貴腐ワイン。色は琥珀色で香りもよく、とてもフルーティな甘口のワイン。
Eiswein 12月頃の霜が降りるまで収穫を待ち、水分が凍ったブドウの粒を選び抜いて作られたワイン。香りが大変高い。甘いだけでなく見事な酸味も併せ持つデザートワイン。貴重であるが故、お値段は高い。ちなみにドイツでは冷凍庫で凍らせたブドウを使ってEisweinを作ることは禁止されています。
Trockenbeerenauslese 水分が蒸発し、干しぶどうに近くなったぶどうの中から、粒を選りすぐって作られたワイン。もっとも高品質のワインとされ大変貴重(大変高価)。芳香性が高く味もすばらしい。

また、これとは別に、ドイツ優良ワイン生産者協会(VDP)による、クラス分けがあります。Große Gewächse、Langeweine、Gutswineの3つに分類されます。

この3つの中で最高クラス、1級の畑指定、収量制限など、厳しい条件がかかったのが、Große Gewächseです。基本的に辛口。ドイツワインの宝とも言えるワイン達です。ヴュルツブルクではStein, Innere Leisteの畑が指定を受けています。リストはここ。「L」の字にブドウが乗ったマークが目印。

G 公認検査番号

役所で品質検査された後に受ける番号。ちゃんと公的に品質検査された証拠です。

H 生産地域名

ドイツではワインの生産地域が厳格に13地方に分類されています。フランケン地方で栽培されたブドウを使って、フランケン地方内にて醸造されたワインがフランケンワインです。他の地方のぶどうを使用することはありません。


このほかにもラベルには「Trocken(辛口)」、「halbtroken(半辛口)」、「Feinherb(半辛口)」と、味について記載されることもあります(甘口Süssは書かれることはほとんど無い)。

フランケンワインは大部分が「Trocken」です。またカタログはお店のラベルにはS(g/l)、RZ(g/l)またはRS(g/l)が記載されているときがあります。それぞれワイン1リットル中の酸の量と糖の量です。ちなみにドイツワインの辛口は糖分9g/l以下、半辛口は18g以下です。

また、最近新しい分類としてClassicという分類が出来ました。伝統的な辛口ドイツワインがClassicと考えていいみたいです。またより質の高いものがSelectionです。いずれも辛口です。


あとはお店にレッツゴーです!購入時に試飲させてくれる事もありますのでじっくり自分好みのを選んで下さい!


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